年収だけではわからない!おいしい会社の条件

年収ランキングはよく見かけますが、時給換算したランキングが就職・転職サイトのVORKERSで発表されました。

確かに年収が高くても、長時間労働でこき使われるのだったら割が良い仕事とは言えません。時給が高ければ社員の待遇に対する満足度が高いかというと、そうとも限らないのです。

社員と一口に言っても男性と女性、20代と50代では会社を見る視点が違います。どんな会社が「おいしい」会社と言えるのかヴォーカーズのサイトの統計をもとに考えてみましょう。

時給換算で見ると総合商社の圧勝

e11ef1e2443cab5847b1fbe8d0d3f890_s

上場企業1196社の中で収入を時給換算にしてみたら、

1位 三井物産  5900円
2位 住友商事  5771円
3位 伊藤忠商事 5702円
4位 三菱商事  5669円
5位 丸紅    5587円

と、上位5位が5大総合商事会社に占有された形です。商社5社以降は、5千円台前半の額になります。

6位 三菱地所  5312円
7位 三井不動産 5132円
8位 キーエンス 4959円
9位 電通    4696円
10位 双日    4646円

10位の双日も含めると上位6社が総合商社、6位7位は財閥系不動産会社、その中で奮闘している8位のキーエンス(半導体等製造)は年収約1400万円と高額ですが、残業時間も月に86時間と多いので、ほぼ同じ年収の大手総合商社と比べて時給が下がる結果になりました。では、時給が高ければ好待遇なのでしょうか?

収入に入らない福利厚生

53873c3477a7033ecfa58720ff58564b_m

収入に入らない福利厚生は会社選びで注目したい点の1つです。社宅のある会社はやはり住居費が安く済むため好待遇の1つになるでしょう。

会社によっては、立地も勤務地に近くになるように便利の良い所に社宅があるケースがあります。これから、就職や転職する場合はチェックポイントに入れても良いかもしれません。

また、単身の人にとって家族手当と聞いても自分が対象でないのでピンと来ないかもしれませんが、家族手当がある会社なら将来結婚し、子供が出来たときにありがたみが分かります。仮に配偶者(扶養者)に月1万円、子供1人月に5000円として子供が2名いたとすると、1年で24万円、30年で720万円とばかにならない金額になります。

法令順守も大きなポイントです。将来イクメンを目指すなら、自分も育児休暇を「法定どおり」請求して却下されない会社という点も福利厚生の一環として考えても良いかもしれません。

イクメンになるのは出世に不利などと言われていますが、「みんなで取れば怖くない」という考えで結婚を考えるあなたはパートナーと話し合った上で、会社に事前相談してみると良いかもしれません。

自分なりのライフスタイルを送るためには、事前の根回しも欠かせません。法令順守といっても社風や配属先の雰囲気などで育児休暇や介護休暇が有名無実な会社がまだ多数派なので、女性が妊娠してもマタハラされる事が後を絶たない現状では、男性が育児休暇をとれる会社は相当「おいしい」会社と言っていいかと思います。

育児休暇で収入は一時的に減っても、かけがえのない子との触れ合いの時期はその後の共働き人生でも活かせるはずです。

育児休暇以前に有給取得率をチェック

nikkeiheikin

育児休暇以前に、有給取得率が低い会社で育児休暇が取れるとは思えません。有給取得率が高い会社も、まずは第一にチェックしたいおいしい会社候補です。

VORKERSによると、なんと!有給消化率が100%という会社があります。

・株式会社ショーワ(二輪車部品)
・コンピュートロン株式会社
・株式会社アドイン研究所
・ノーテルネットワークス株式会社
・ホンダエンジニアリング株式会社

これらの会社は有給消化率100%と、働き過ぎニッポン株式会社の企業とは思えない数値ですが、何故かVORKERSの「働きがいのある企業ランキング2015」には上位10位にはランクインしていないのです。

業種別で見てもランクインしていないのは、「働きがい」と「休養・余暇が取れる事」が必ずしも同居しているわけではないことを示しています。特に若い世代では自分が成長できる会社かどうかを重視する傾向がヴォーカーズのコメントを見ると読み取れます。

どんな会社が成長できる会社でしょうか?

120def697f48ab695e43eff403307195_s

一言で言えば、「すごいな、あんな人になりたい!」と思えるような人が社内にいる会社があなたにとって成長するチャンスのある会社です。

どんな人も最初は新入社員だったり、転職組で社内の業務についていくのがやっと、という方がほとんどだったはずです。なかなか「引き抜き」で本当に良い人材が得られることは少ないモノです。

尊敬できるような人を育成できる環境がある会社であるならば、あなたもそこで頑張ってみましょう。そんなの、これから就職・転職する人は分からないじゃないかという人もいるかもしれませんが、大学生や第2新卒の方が就職活動するならOB/OG訪問など自分から動くのもお勧めです。

また教育制度も福利厚生の一環なので確認してみましょう。どんな資格を取るように求められるのか?資格受験料の負担の有無や、すでに社会人なら業界内のその会社の評判を聞き集めましょう。

リサーチする力を転職活動でフル回転して稼働していると自然と情報は集まってきます。ネット上の噂話はそこそこ聞き流して本当にターゲットにしている会社と付き合いのある会社や可能ならそのターゲットの会社の人とアクセスしてみましょう。どんな会社か掴めれば、離職率などの数字に惑わされずに自分に本当にマッチした会社に出会えるでしょう。

おいしい会社とは?

会社員人生を選択した以上、自分なりの目指す理想的な会社員人生を送りたいものです。そのためには、自分磨きも大切ですし、そんな自分を見つめなおすプライベートも必要です。

よく「自分らしさ」と言いますが、それは持って生まれたものだけでなく、周囲の人から引き出される自分らしさもあるということを念頭において、自分の伸び代を最大限活かせる環境の会社がおいしい会社です。

今の会社、今、目指している会社は該当するでしょうか?

2016年2月13日更新 Salaree編集部

本記事は掲載時点の情報です。記事内容の実施は、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。

企業別年収ランキング

  1. スクウェア・エニックス・ホールディングス 平均1925万円
  2. 日本テレビホールディングス 平均1491万円
  3. 東京放送ホールディングス 平均1484万円
  4. フジ・メディア・ホールディングス 平均1479万円
  5. 朝日放送 平均1444万円
  6. 伊藤忠商事 平均1389万円
  7. 三井物産 平均1363万円
  8. 野村ホールディングス 平均1334万円
  9. キーエンス 平均1321万円
  10. 住友商事 平均1309万円

企業別人気ランキング

まだデータがありません。

特集・コラムの人気記事

まだデータがありません。