そろそろ結婚しようかなぁ…。そういう想いが頭に浮かぶようになったらそれがあなたの結婚適齢期ではないでしょうか?
でも、結婚生活にはお金が必要です。ここでは、結婚式などの費用ではなく、「2人で暮らすことになったら今の収入でやり繰りできるかどうか」を考えてみたいと思います。
借金はなるべく減らしてから新生活に臨むのが理想的です。
しかし、貸与タイプの奨学金など一括して返済しきれないものは仕方ありませんが、ついつい生活費の足しにキャッシングローンを借りたままになっている人、いつまで支払が続くか自分でも分からなくなってしまっているリボルディング払いのカードローンがある人。
そんな人はなるべく結婚する前に返済完了してしまうのが理想です。
かといって、そのために消費者金融などから借金しては意味がありません。コツコツ節約生活をしてムダ金を使わずに返済することで、新生活への準備が出来ます。
いくらの借金ならNGでいくらまでならOKかというよりも、借金を月々支払った金額の残りで生活できるかどうかが最低限のラインになります。借金さえ返せば生活にゆとりが出ます。少なくとも借金の返済の目途が立つまでは年収以前の問題で結婚してもやっていかれません。
結婚はコテコテに現実にまみれることです。「金は天下の回りモノ、なんとかなるさ」というのはいつまで夢見ているの!とお相手に突っ込みをいれられても仕方ありません。
新婚の2人の生活費はいくら必要でしょうか?
住居費の占める割合をよく、生活費の1/3と言う説がありますが、この生活費は住居費を相当削っていると厳しくなります。
2人で住むなら1LDKか2DKの間取りを目安にするのがお勧めです。子供が出来ても慌てて引っ越す程の窮屈さはなく、子供がベビーの間にゆっくり、次の物件探しができるので理想的。
概ねその家賃が7万円位~10万円位が相場ではないかと思います。家賃は生活費の1/3を目途にすると約20万~30万程の生活費を見積もれば良いことになります。
最低ラインで考えて、約20万円×12か月=240万円が可処分所得として必要です。
ただし、新婚生活で生活費は確かにこれだけあれば、なんとかやり繰りできても、貯蓄・保険などの加入も考えに入れる必要があります。
現代は住宅供給過多な時代なので無理にマイホームを買う必要はありませんが、一方で年金制度や介護保険制度の設計に無理があるのは事実です。自分年金、自分介護保険分を貯蓄等や保険、投資などの手段でなんとかするしかないのが現状です。
また、将来子供が出来たときには学資も大きな負担になります。子供を幼稚園から大学まですべて国公立大学に行かせても約1000万円必要という時代です。
学費は値上がりしつつあります。2人暮らしの時が一番お金を貯められる時期です。では、240万円の生活費にプラスいくら必要でしょうか?
240万円は日常の生活費です。年間で考えると、帰省費用や夏休みやGWなどのレジャー等も考えに入れておかないと、生活費だけでは味気ない生活になってしまい続きません。
数年単位で考えれば賃貸住宅の更新料や火災保険などの支払いも必要です。家電・耐久消費財の買い替えも必要です。こうした費用を各年にならすと最低でも預貯金は年120万、レジャーや各種費用の概算が年あたり40万円とすると、400万円が手取り額として必要になります。年収に換算すると年収約610万円になります。
*28歳男性で扶養者1名で住民税を仮に月2万円とした場合。
1人で年収580万円稼ぐのは大変!ですよね。でも、手取り額400万円のうち、70万円相当(約月額6万円位)を妻がパート勤務で働けたら、男性の負担額は330万円になります。その分の年収は約500万円と大分下がります。
*28歳で扶養者0名で住民税を仮に月に1万6千円とした場合。
もちろん、もっと妻に頑張って働いてもらってフルタイム勤務にしてもらうなどすれば負担額は下がりますが、そうなると家事のアウトソーシングも必要になります。
たとえば、ワイシャツのクリーニングをクリーニング店に出すとか、妻の通勤着代もバカになりません。また、2人とも忙しいので惣菜を買ったり外食したりして食費は高めになりがちですし、家賃も利便性の高い都心部近くに住む必要が出るかもしれません。
費用だけの問題なら、その分妻が稼げれば問題ないのですが、家事分担が夫婦間に亀裂をもたらす可能性は多いにあり得ます。
共働きも子供がいない間は家事が溜まっていても、2人が諦めの境地に至っていればしのげますが、子供が生まれたら、洗濯物の量も増えるし、散らかった部屋はベビーには危険が一杯です。その上、夫婦どちらかは残業ができなくなるばかりか、子供が小さいうちは発病するのは月に2度3度あるのは当たり前です。
それでも2人でフルタイムワークを続けられるでしょうか?
結局、おじいちゃんおばあちゃんの孫育て支援の有無が今の年収でやっていかれるかどうかの分かれ目になる可能性があります。
年収が少なくても、マスオさん人生で裕福な家庭の都内に家持娘と結婚して都内に2世帯住宅を建ててもらい、自分は好きな仕事(年収は決して高くない)を続けている知人がいます。
また、男性に資産も年収もあまりなくても、男性の祖父母に資産があれば税制上いろいろな厚遇が存在します。
一方、女性がとても有能で稼ぎが良くて男性が頑張らなくても済んでしまうケースもあります。
確かに貯蓄しながら自分の子供の教育資金と老後資金を工面するとなると、本当に夫婦で必至に働かないと、とても親世代が「中流」と呼んでいる生活すらおぼつかないのが今の現実です。可能なら、今からでも家事能力に磨きをかけて、節約生活を楽しんで送り、借金とは無縁の「庶民ライフ」を送るのが一番大変そうで実は楽です。
もう、清貧なんて言ってられないんです。清貧とは敢えてつつましく暮らすイメージですが、そんな余裕は日本の多くの人には縁遠くなりつつあります。
2015年10月9日更新 Salaree編集部
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